ペルソナ2 罪(PSP版)レビュー

ゲーム日記

中流サラリーマンの並平です。

今回はPSP版の『ペルソナ2 罪』をレビューします。

ペルソナシリーズは1,2(罪、罰)、3までをオリジナル版でプレイ済みなんですが、3以降の世界観の変化についていけず、いったん脱落していました。

ペルソナ3リロードが出たのをきっかけに、後続作もやってみようと思い立ち、せっかくなんで1作目から復習をしている最中です。

で、さらにせっかくなんで、いつのまにかPSP版が出ていたのでプレイしているのはPSP版です。


はじめに:今なお語り継がれる異色作

『ペルソナ2 罪』は、1999年に発売されたプレイステーション版をベースに、PSP向けにリメイクされた作品です。
現在の『ペルソナ3』『4』『5』とは大きく作風が異なり、学園ジュブナイル要素よりも、オカルト・都市伝説・人の「罪」に深く踏み込んだストーリーが特徴です。

派手さや遊びやすさでは最新作に譲るものの、物語体験の濃さという点では、今なおシリーズ屈指と言っていい一本です。


ストーリー:噂が真実になる世界の恐怖

本作の最大の魅力は、やはりストーリーにあります。
舞台となるのは「珠閒瑠市(すまるし)」。この街では「噂を流すと、それが現実になる」という異常な現象が起こり始めています。

主人公・周防達哉とその仲間たちは、不可解な事件に巻き込まれながら、やがて街全体、そして世界の在り方に関わる真実へとたどり着いていきます。

物語のテーマは「罪」。
誰かを傷つけた過去、逃げてきた現実、見ないふりをしてきた自分自身。キャラクターたちはそれぞれ重い背景を抱えており、決して軽いノリでは進みません。

その分、終盤にかけての展開は非常に衝撃的で、プレイヤーの心に強く残るものがあります。
「後味の良さ」よりも「忘れられなさ」を選んだストーリーだと感じました。


キャラクター:大人びた空気をまとう登場人物たち

ペルソナ2のキャラクターたちは、シリーズの中でも特に大人びた印象です。
主人公の達哉は寡黙で内省的。仲間たちも明るく元気というより、それぞれに影や葛藤を抱えています。

また、敵キャラクターの描写も非常に丁寧で、「ただの悪役」で終わらない存在が多いのが印象的です。
善と悪を単純に割り切れない構成は、物語全体の重苦しさと見事に噛み合っています。

PSP版では追加シナリオや演出の強化もあり、キャラクターへの感情移入はさらに深まりました。


バトルシステム:クセは強いが独自性あり

バトルは、現在のペルソナシリーズとは大きく異なります。
仲間同士で行動順を指定し、連続攻撃を行う「コンタクト」や「合体魔法」が特徴的です。

正直に言うと、テンポはあまり良くありません。
エフェクトも長めで、雑魚戦がやや作業的に感じる場面もあります。

一方で、悪魔との交渉やペルソナ生成など、システム自体はかなり奥深く、理解が進むほど戦略性は増していきます。
RPGのシステムを研究するのが好きな人には、じわじわ面白さが伝わるタイプのバトルです。


音楽・雰囲気:不安と高揚が同居する名BGM

音楽は、ペルソナシリーズの中でもかなり異色です。
明るいポップさは控えめで、不穏さや緊張感を前面に出した楽曲が多く、物語の空気を強く演出しています。

特に街やダンジョンのBGMは、一度聴くと頭に残り、プレイ後もふと思い出す力があります。
グラフィック自体はPSP基準ではシンプルですが、音と演出で世界観を補完している印象です。


まとめ:人を選ぶが、刺さる人には深く刺さる一本

『ペルソナ2 罪』は、決して万人向けのゲームではありません。
テンポの遅さ、重たいストーリー、クセのあるシステムなど、今の感覚で遊ぶと戸惑う部分も多いです。

しかし、
・重厚な物語が好き
・オカルトや心理描写に惹かれる
・RPGに「体験」としての強さを求める

こうした方には、間違いなく強くおすすめできる作品です。

シリーズの中でも特異で、そして忘れがたい一作。
ペルソナの原点にある「人の心の闇」に真正面から向き合った名作として、今だからこそ改めて触れてほしいゲームです。