ペルソナ2 罰(PSP版)レビュー

ゲーム日記

中流サラリーマンの並平です。

今回はPSP版の『ペルソナ2 罰』をレビューします。

前回の『ペルソナ2 罪』レビューの回でお話しましたが、現在ペルソナシリーズ全作制覇をめざして、1作目からおさらいプレイ中です。

いつの間にかPSP版が出ているということだったので、PS3のPlaystationStoreからダウンロード版を購入してプレイしています。


はじめに:異色ながらも忘れがたい一本

『ペルソナ2 罰』は、ペルソナシリーズの中でも非常に個性的な作品です。物語の重さ、テーマの深さ、そして登場人物たちの描写は、一般的なRPGの枠に収まりきらない強度を持っています。PSP版ではシステム面が調整され、当時の雰囲気を残しつつも遊びやすくなっています。

華やかさよりも、じっくりと心に染み込むような体験を求める人にこそ勧めたい作品です。


ストーリー:噂が現実になる街で描かれる“償い”

本作の世界では、「噂」が人々の間で広まることで現実になっていきます。この設定が、物語全体に不安と緊張感をもたらしています。

主人公は週刊誌記者の天野舞耶。事件を追う立場でありながら、次第に不可解な出来事に巻き込まれていきます。物語の中心にあるのは、「過去に犯した罪と、どう向き合うか」というテーマです。

登場人物たちは皆、何かしらの後悔や傷を抱えています。その傷が噂という形で現実を歪め、街全体を混乱へと導いていく展開は非常に重く、同時に引き込まれるものがあります。


キャラクター:理想化されない“大人”の姿

『ペルソナ2 罰』の登場人物たちは、決して完璧な存在ではありません。迷い、後悔し、ときには逃げようとする姿が丁寧に描かれています。

主人公の舞耶は明るく前向きな人物ですが、その内面には深い影があります。彼女を含めたパーティメンバー全員が、それぞれの「罰」と向き合いながら物語を進めていく構成は、本作ならではの魅力です。

人間関係の描写も非常に濃密で、会話の一つひとつに感情の積み重ねが感じられます。


バトル・システム:噛み応えのある戦闘設計

戦闘はコマンド選択型で、エンカウント率はやや高めです。テンポ重視というよりは、戦略を考えながら進めるタイプのバトルになっています。

悪魔との交渉やペルソナの付け替え、合体などの要素は奥深く、理解が進むほど自由度が広がります。PSP版では操作性やバランスが調整されており、原作よりも快適に遊べるようになっています。

派手さはありませんが、じっくり腰を据えて楽しめる作りです。


音楽・演出:不穏さと哀愁を彩る名演出

本作の音楽は、街に漂う不安や登場人物たちの感情を巧みに表現しています。耳に残る旋律が多く、シーンと強く結びついて記憶に残ります。

演出も過剰ではなく、静かに物語を引き立てる方向性です。その分、クライマックスでの感情の盛り上がりは非常に強烈で、プレイ後もしばらく余韻が残ります。


総評:重く、苦しく、それでも心に残る名作

『ペルソナ2 罰』は、明るさや爽快感を求める人には向かないかもしれません。しかし、人間の弱さや後悔、そして「償うこと」の意味を真正面から描いたRPGとして、他に代えがたい魅力を持っています。

遊びやすさよりも物語の重さを重視する人、心に引っかかる作品を求めている人には、ぜひ体験してほしい一本です。